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海洋性渦鞭毛藻の増殖に関与する海洋深層水成分の検討(第二報)

發佈日期:2017-11-17

標題
海洋性渦鞭毛藻の増殖に関与する海洋深層水成分の検討(第二報)
作者
○森本博俊・端口佳宏・魚住嘉伸・中川光司(赤穂化成㈱)、 津田正史(高知大学 海洋コア総合研究センター)
文件屬性
日本研究
知識分類
水產養殖
點閱數
3034

摘要

【目的】
室戸海洋深層水はアンフィジニウム属渦鞭毛藻(以下、渦鞭毛藻)の増殖に良い効果を与える。前大会において、海洋深層水製品の製造工程で副産する「ミネラル溶液」の有効利用として、渦鞭毛藻の増殖に有効なミネラル成分の検討を行い、カルシウム、ストロンチウム、ケイ素の濃度が渦鞭毛藻の増殖に重要であることがわかった。本報告では、カルシウム濃度とホウ素濃度について検討を行ったので報告する。
【方法】
渦鞭毛藻の培養培地には、室戸海洋深層水由来の「ミネラル溶液」にカルシウム、ホウ素等のミネラル分を加減した調整液(以下、ミネラル調整液)を、海水の代わりに用いた。このミネラル調整液に、Provasoli の海水補強栄養剤を1%(v/v)になるように添加し、全量を目開き0.22μm のディスクフィルターに通水させてフィルター除菌し、「各ミネラル組成の渦鞭毛藻培養培地(以下、培地)」とした。
渦鞭毛藻の培養容器には、6 穴プレートを用い、本体とフタの間にパラフィルムを挟み、培地中の水分が蒸散するのを抑えた。6 穴プレートの各穴に、各培地を3mL 分注し、渦鞭毛藻は5,000 匹/mL になるよう各培地に撒いた。渦鞭毛藻は、沖縄県西表島の潮間帯の砂泥より分離したKCA09051 株を用いて、空調25℃設定の室内に設置した暗幕内で静置培養した。暗幕内部には光源(10W 白色蛍光灯 1 本)を設置し、照度3,000 ルクス(Lux METER LX-1000、メーカー:CUSTOM、センサー部はパラフィルムで被覆)の場所に、6 穴プレートの中心部を設置し、約40μmol photon m-2 s-1の光照射を行った。6 穴プレートの向き・設置場所は、適宜ローテーションした。照射サイクルは、明期18 時間、暗期6 時間のサイクルで行った。渦鞭毛藻数は、顕微鏡(BX60、メーカー:OLYMPUS)と、血球計算盤(改良ノイバウェル盤)を用いて測定した。サンプルは、培地10μLを測定直前に採集した。測定は、同じ検体を3回測定し、その平均値を検体の渦鞭毛藻数とした。試験は月曜日に開始し、渦鞭毛藻数の測定は、月・木曜日に実施した。試験期間は2 週間とした。試験はn=3 で実施した。評価は、「渦鞭毛藻数」と「比増殖速度」を、各培地で比較した。比増殖速度は、「(lnM2-lnM1)/(T2-T1) (M1、M2:渦鞭毛藻数。T1、T2:渦鞭毛藻数測定日。)」の式を用いて計算した。
【結果】
「ミネラル溶液」にカルシウムを深層水と同濃度まで添加したミネラル調整液での培養では、海洋深層水培地培養での個体数の80%程度であったのに対して、ホウ素を追加したミネラル調整液での培養では、深層水培地培養個体数の94%まで増殖した。しかし、海洋深層水にホウ素を添加しホウ素濃度を高めて培養実験を行なったが、海洋深層水培養を上回る個体数の増加は認められなかった。

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