東部深層海水創新研發中心

メタンハイドレートの生産増進に関する海洋深層水を用いた CO2 ハイドレートの生成実験と考察

發佈日期:2017-11-14

標題
メタンハイドレートの生産増進に関する海洋深層水を用いた CO2 ハイドレートの生成実験と考察
作者
○池川 洋二郎 (一般財団法人 電力中央研究所)
文件屬性
日本研究
知識分類
基礎研究
點閱數
2685

摘要

1.はじめに
国産の天然ガス資源として期待されるメタンハイドレートの生産技術に関する開発研究が経済産業省の事業で進められており、回収率や生産性を向上させる技術として複数の生産増進法の研究も進められている。ここでは二酸化酸素(CO2)ハイドレートの生成熱を利用して、海底下の対象層を数℃加温することで生産増進させる研究を進めている。CO2(液体)と水を容積比で1:1 に微細混合したエマルションを海底下の対象砂層に注入することを想定し、対象層の初期温度は、CO2 ハイドレートの相平衡(10℃)より、3℃程低い7℃を基本とし、圧力は6.5MPa を基本にした実験で、連続的な浸透と、浸透先端でのCO2 ハイドレートの生成熱で相平衡に温度上昇が生じること確認してきている。
従来の実験では微細混合に淡水の指標として精製水を用いているが、海洋上では海水が利用できれば生産コストの低減につながると考えられ、CO2 を用いる生産増進法に海水が利用できるか検討を進めている。
2.研究概要
まず、海洋の表層水の濃度は季節変化が大きいことが報告1)されていることから、成分や温度などが一定とされる海洋深層水を海水の指標として利用すること考えた。また、代表的な深層水としては、焼津で取水される黒潮系深層水と、滑川で取水される日本海固有水を利用した。室内実験では内径28mm、長さ1,500mm の圧力セル内にセットした豊浦砂を用い海洋深層水を用いたエマルションの浸透先端で発熱による相平衡に3℃程の温度上昇が生じ、浸透の下流側の砂層は、この温度上昇によって相平衡の条件に漸近し、浸透が継続することを確認することができた。淡水(精製水)の代わりに海洋深層水を用いた室内実験でも、CO2 と海洋深層水が微細混合でエマルションが生成することが確認され、浸透とともにCO2 ハイドレートの生成熱で3℃程度加温されることも確認できた。ここに淡水と海洋深層水の違いは、CO2 ハイドレートの融点に相当する三相平衡が、海洋深層水の場合、2℃程、低温側にシフトしたことである。これはモル凝固点降下と同様の現象と考えており、溶解している塩がCO2 ハイドレートの相平衡においても影響することが示された。
3.考 察
以上の実験の結果からCO2ハイドレートの生成熱を利用するメタンハイドレート生産増進法に海洋深層水が利用できると考えらえるデータが取得でき、海水の利用でコスト低減法としてのオプションになると考えられる。一方、海水の成分や濃度が、海域や季節等で変化することを考えると、海洋深層水の利用や、海水(表層水)の実用性や適用限界を見極めるためには、海水の成分の簡易な定量化法、その効果・影響に関する検討が必要と考えている。謝辞:本報告ではメタンハイドレート資源開
発研究コンソーシアム(MH21)の生産手法開発グループの研究の一部として得られた成果を利用させていただきました.ここに関係の方々に深く謝意を表します.

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