東部深層海水創新研發中心

Ca/Mg 比の増加に伴う線虫の短命化と海洋深層水の添加効果

發佈日期:2017-11-14

標題
Ca/Mg 比の増加に伴う線虫の短命化と海洋深層水の添加効果
作者
○野村道康1),山田勝久1),柴田雄次2),鈴木正宏1),今田千秋2)
文件屬性
日本研究
知識分類
醫療保健
點閱數
2751

摘要

1.目 的
ヒトの健康とカルシウム/マグネシウム摂取比(以後,Ca/Mg 比)の関係については,食事中のCa/Mg 比の増加が虚血性心疾患のリスクを高めるというKarppanen ら1)の報告がよく知られている.また,我々は昨年の本大会で,ヒトの培養細胞を用いた試験でCa/Mg 比の上昇に伴い細胞活性が低下すること,および細胞活性が低下するCa/Mg 比において,海洋深層水の添加は細胞活性の低下を抑制することを報告した2).次に我々は,生体レベルでのDSW 添加効果を調査するため,線虫(Caenorhabditis elegans)を用いた実験を行うことにした.線虫は体長が1mm 程度の微小な下等動物ではあるが,神経系,消化器系,上皮系,筋肉系といった動物としての基本的な構造を有している.また,寿命が2~3 週間と短い上に,生存曲線がヒトと類似していること,さらには全ゲノム
配列が解明されていることなどから,近年ヒトの寿命研究のモデル生物として注目されている生物である.本研究ではこの線虫を用いて,Ca/Mg 比が線虫の寿命に与える影響および深層水の添加効果について調査することを目的とした.
2.方 法
大腸菌(OP-50 株)を塗抹したNGM 寒天培地で継代飼育した線虫から常法により採卵して孵化させた幼虫を大腸菌含有S-Completemedium(以後,SC 培地)中で成熟するまで6日間飼育した.この成虫を塩化カルシウム及び硫酸マグネシウムでCa/Mg = 1 及び2 に調製したSC 培地(FudR 添加により産卵抑止)にそれぞれ30 頭ずつ移して評価飼育を行い,2 日毎(一部3 日毎)に生残数を調べた.なお,成虫の生残数が15 頭以下になるまでの日数を平均寿命とした.また,深層水の寿命への影響を調
べるために,Ca/Mg = 2 に調製したSC 培地(FudR添加)に電気透析水した深層水を終濃度2%となるように添加して平均寿命に与える影響を観察した.
3.結果および考察
Ca/Mg = 2 試験区の成虫の平均寿命は,Ca/Mg= 1 試験区よりも有意に短命化した.しかし,Ca/Mg = 2 試験区に深層水を終濃度2 %となるように添加することで,短命化が抑制されることが分かった(下図).このことは,既に細胞レベルの研究で得られている,Ca/Mg 比の上昇に伴う細胞活性の低下および深層水添加による細胞活性の低下抑制効果という知見が,生体レベルにおいて,寿命の長短にまで影響することを示唆するものであった.以上の結果から,深層水の摂取は食事中のCa/Mg 比の上昇に伴う短命化を予防する効果が期待できることから,今後その作用機序の解明にも傾注したいと考えている.なお,深層水の添加により認められた線虫の短命化を抑制する詳細な作用機序については,目下寿命関連遺伝子への影響を調査中である.

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