東部深層海水創新研發中心

水産生物,特に甲殻類の飼育における海洋深層水利用の 有効性の立証とその利用推進

發佈日期:2017-08-11

標題
水産生物,特に甲殻類の飼育における海洋深層水利用の 有効性の立証とその利用推進
作者
岡本一利1 Kazutoshi OKAMOTO
文件屬性
日本研究
知識分類
水產養殖
點閱數
2762

摘要

1. はじめに
この度は,海洋深層水利用学会の学会賞を頂きまして深く御礼申し上げます.海洋深層水は人類の財産であり,その研究を扱う学会からの賞ということで大変光栄に思うところであります.高橋会長を始め本学会員の方々,静岡県水産技術研究所,特に駿河湾深層水水産利用施設の歴代の職員の方々に,深く感謝申し上げます.静岡県水産技術研究所駿河湾深層水水産利用施設は,水深397 m,687 mの駿河湾深層水と水深24 mの表層水の利用が可能であり,魚介類と藻類の飼育や培養に関する研究および技術開発を行う施設として,2004年に開所しました(図1).同施設において飼育および培養研究に従事するとともに,それらの研究成果の利用方向を模索し,知的財産化を行って参りました.さらには,新規産業や事業の創出による地域活性化を目指すため,異業種連携,地域連携,技術移転に関して取り組みました.以下に簡単な概要と,関連する文献等を紹介し,御礼に代えさせていただきます.
2. 有効性の立証に関する概要
海洋深層水を利用することにより,特に甲殻類の飼育における有効性を立証しました.以下に主な成果を述べます.世界最大のカニであるタカアシガニの幼体・成体の生残率が向上し,脱皮映像を記録したこと.飼育困難であったサクラエビの長期飼育に成功し,貴重な生物学的情報を得たこと(図2).スキャンピと呼ばれ高級食材であるアカザエビのふ化率や幼体・成体の生残率が向上したこと.その他有用な深海性甲殻類の生残率が向上したこと,等です.また,各種水産生物の飼育や培養における有効性を確認しました.以下に主な成果を述べます.磯焼けで減少しているカジメやサガラメ等の配偶体や胞子体の生長率・成熟率が向上したこと.機能性成分を保有する微細藻類の増殖率が向上したこと.アワビ類の夏季における成長が維持され,結果的に飼育期間を短縮できたこと.通常淡水養殖されるニジマスの飼育に成功し,新タイプの商品の養殖生産が可能であったこと.飼育困難な深海魚類の飼育が可能であったこと,等です.

 

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