東部深層海水創新研發中心

久米島真謝漁港の藻場造成実験における深層水の挙動に関する研究

發佈日期:2017-08-08

標題
久米島真謝漁港の藻場造成実験における深層水の挙動に関する研究
作者
高橋祐人・〇多部田 茂・加藤 孝義(東京大学)、 井関和夫(広島大学)、大内一之(㈱大内海洋コンサルタント)
文件屬性
日本研究
知識分類
水產養殖
點閱數
2573

摘要

目的と方法
栄養塩を豊富に含む海洋深層水を閉鎖海域に放流し、藻場造成や海藻養殖を行なうことを目的とした実海域実験を、沖縄県久米島の真謝漁港にて実施した。効率的に藻場造成を行うためには深層水を滞留させる必要があると考えられるため、漁港内の海底にコンテナ(以下、実験区)を設置しその内部に深層水を連続的に導水した。実験区とその周辺環境のデータを継続的に得るために、実験区およびその周辺に水温計や流速計等を設置するとともに、約2週間に1回の頻度で年間を通して海水のサンプリングを行ない栄養塩濃度の変動を把握した。また、実験区に導入する深層水の流量を変化させ、実験区内での深層水の滞留状況への影響を調べた。さらに、3 次元流体力学モデルにおいて実験区コンテナをモデル化し、実験区周辺の流れや水温の数値シミュレーションを行った。
結果と考察
図1に実験区内の水温と栄養塩濃度の関係を示す。図の横軸は、実験区内測定点(上層(upper)、中層(middle)、底層(bottom)3箇所)での水温(T)と注入深層水温(T1)との差の、周辺海域水温(T5)と注入深層水温の差に対する比である。つまり横軸は、実験区内水温が注入深層水温と等しい時に0、実験区内水温が周辺海域水温と等しい時に1 となる。実験区内水温が注入深層水温に近い時に栄養塩濃度は高く、実験区内水温が周辺海域水温と近い時には栄養塩濃度は低くなるという傾向が見られ、注入深層水と周辺海水の混合の度合いによって、実験区内の栄養塩濃度が決まっていることがわかる。また、実験区内底層や中層では概ね深層水が高い割合で滞留しており高栄養塩濃度が維持されているが、実験区外部の流速が大きいときや注入する深層水流量が小さい場合には、上層と同程度まで周辺海水と混合することがある。図2に数値シミュレーションによって得られた実験区近傍の流れと水温の鉛直断面分布の一例を示す。図中の破線は実験区コンテナの位置を示しており、内部に低温の深層水が滞留している様子が再現されている。また、海域の水平流速が大きくなると、コンテナ上面付近に生成される渦状の流れによってコンテナ内外の海水混合が促進されることなどが明らかになった。

相關連結

相關照片