東部深層海水創新研發中心

駿河湾深層水を利用したキンメダイ飼育と親魚養成の試み

發佈日期:2017-08-08

標題
駿河湾深層水を利用したキンメダイ飼育と親魚養成の試み
作者
中村永介・野田浩之(静岡県水産技術研究所)
文件屬性
日本研究
知識分類
水產養殖
點閱數
2796

摘要

【目的】
静岡県を代表する魚,キンメダイ(Beryxsplendes)の同県内の年間水揚げ量は,ピーク時の7千トンに比べて近年は2千トン未満と減少傾向が続いており,漁業者は資源が枯渇することを危惧している。種苗生産研究等への要望は強いものの,200m以深の低温で清浄な環境に生息するキンメダイ成魚は飼育することも困難で,全国的にも人工種苗生産の成功例は報告されていない。そこで,研究の第1段階として,駿河湾深層水を用いた陸上水槽でのキンメダイの飼育と親魚養成を試みた。
【方法】
伊豆半島沖漁場において,立縄により釣獲したキンメダイを静岡県水産技術研究所駿河湾深層水水産利用施設に搬入した。搬入は計5回行い,平成27年3月14日に33個体,同21日に19個体,平成28年2月29日に2個体,3月23日に19個体,同26日に40個体の計113個体を池入れした。飼育には直径3.6m,深さ2mのコンクリート円形池を使用し,20尾/池(1尾/kL)程度の飼育密度とした。飼育水には取水深度270mと397mの駿河湾深層水を併用し,1~5回転/日,水温10~14℃となるよう注水した。池は暗幕で遮光し,作業用に赤色LED灯を点灯した。池入れ後10日目より,魚の様子を見ながらイカやサンマの切身等を給餌した。7月から10月は卵回収ネットを設置して産卵状況を調べた。死亡個体は,体長,体重,生殖腺重量を測定し,死因を調査した。
【結果および考察】
生残率は搬入回次により差があった(図1)。飼育開始当初は捕獲・搬入によるダメージと思われる死亡が集中し,その後は餌を食べない個体の死亡により生残率は低下した。90日目以降からは腹部にガスがたまり,横転する症状を示す魚が死亡した。1個体が1年以上生存し,平成28年9月12日現在も継続して飼育中である(飼育541日目)。なお,摂餌が確認できたのは31個体(27.4%)であった。死亡個体の尾叉長は平均31.1(標準偏差±4.8)cmで,生物学的最小形とされる31.8cm以上の個体は37%であったが,飼育下での産卵は確認されなかった。雌雄判別可能な個体は,雄が32個体,雌が48個体で,GSI(生殖腺重量/体重)は,雄が1.25(0.08~6.16)%に対し,雌は0.75(0.26~1.40)%であった。今回,駿河湾深層水を用いてキンメダイの飼育と親魚養成を試みた。成熟には到らなかったものの,一部は現在も継続して飼育中であり,飼育日数500日を超えた。今回の飼育試験により,ガスがたまる症状への対策による生残率の向上など新たな課題が明らかとなった。種苗放流という最終目標を見据え,更に研究を進めていきたい。

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