海洋低層の栄養塩類を利用した基礎生産の増大
- 標題
- 海洋低層の栄養塩類を利用した基礎生産の増大
- 作者
- 鈴木 達雄
- 文件屬性
- 日本研究
- 知識分類
- 水產養殖
- 出版年
- 2010
- 刊名
- 海洋深層水研究
- 卷
- 11
- 期
- 1
- 頁
- P Abs01_1
- 點閱數
- 5692
摘要
水産庁直轄の人工海底山脈事業が平成22 年度から五島西方沖水深 155mの海域で始まる。これは従来の人工海底山脈事業の水深(生月沖 82m、対馬東沖 89m、宇久沖 86m、阿久根沖63m、五島西沖 85m、長崎西沖 76m、舞阪沖 75m、壱岐西沖 94m)の 1.6~2.5 倍に及ぶ。本事業の目的は海洋の補償深度以深に豊富に含まれる栄養塩類を真光層に湧昇させ基礎生産を増大することである。大陸棚の沖合・大水深域に設置され、栄養塩類を真光層に添加する構造物は大規模になるので事業の費用対効果を高く保つ工夫が重要である。そのため人工海底山脈の形状・規模の適正化による製作・運搬・沈設などの費用縮減と、栄養塩湧昇量の増加、魚礁機能の向上、構造物に付着する生物を起源とする食物連鎖の活性化等に配慮し事業効果を増大する必要がある。中でも密度成層の強い大水深域で効率よく栄養塩類を真光層に供給する人工海底山脈の形状と規模が重要なので流動解析により検討した。