久米島海洋深層水を利用した海水淡水化装置の連続運転
- 標題
- 久米島海洋深層水を利用した海水淡水化装置の連続運転
- 作者
- 池上康之・岩崎君夫・安永健・○浦田和也(佐賀大学)、兼島盛吉(沖縄県海洋深層水研究所)
- 文件屬性
- 日本研究
- 知識分類
- 礦物質分離
- 出版年
- 2015
- 刊名
- 海洋深層水研究
- 卷
- 16
- 期
- 2
- 頁
- P61
- 點閱數
- 3458
摘要
島嶼地域においては、エネルギー問題と同様に深刻なのが水問題であり、国内の離島では、イオン交換膜や逆浸透膜による海水淡水化が主流である。海洋温度差発電(OTEC)では、表層海水と海洋深層水の温度差エネルギーを用いて電気エネルギーを取り出した後の熱源を利用して真水を作るハイブリッド型の OTEC が提案されており、これらの地域の将来の持続可能なインフラとして期待されている。佐賀大学では、スプレーフラッシュ蒸発式海水淡水化の研究開発を約 40 年間行っているが、この技術はインドにおいて、日量1,000t 造水可能な大規模実用機が同国内の数か所で稼働し、飲料水や農業用水などに供給されている。
沖縄県では、海洋深層水研究所内で取水している表層水と深層水を用いた OTEC 実証プラントが2013 年から稼働している。今後は商用プラント設置に向けた研究・開発が進められる計画がある。佐賀大学では、このプラントに隣接した場所で同じ海水を用いた淡水化装置の設備を 2014 年 10月に設置し、連続運転を行っている。
本報では、沖縄県の OTEC 実証プラントより分水した表層水と深層水を連続的に通水し、日本で唯一海洋深層水を用いたフラッシュ蒸発式海水淡水化実験の経過について報告する。
沖縄県では、海洋深層水研究所内で取水している表層水と深層水を用いた OTEC 実証プラントが2013 年から稼働している。今後は商用プラント設置に向けた研究・開発が進められる計画がある。佐賀大学では、このプラントに隣接した場所で同じ海水を用いた淡水化装置の設備を 2014 年 10月に設置し、連続運転を行っている。
本報では、沖縄県の OTEC 実証プラントより分水した表層水と深層水を連続的に通水し、日本で唯一海洋深層水を用いたフラッシュ蒸発式海水淡水化実験の経過について報告する。