沖縄県海洋深層水研究所の施設の整備と維持管理
- 標題
- 沖縄県海洋深層水研究所の施設の整備と維持管理
- 作者
- 鹿熊信一郎(沖縄県海洋深層水研究所)
- 文件屬性
- 日本研究
- 知識分類
- 基礎研究
- 點閱數
- 3380
摘要
1.研究所の概要
沖縄県海洋深層水研究所は、平成12 年に久米島の北東部真謝で開所した。県の農林水産部の管轄で、3.3ha の敷地に取水施設、本館、水産研究施設、農業研究施設がある。施設の延べ床面積は約5000 ㎡である。深層水は、2.3km 沖合の水深612m から1 日1.3 万トンを取水しており、取水量は全国一である。表層水も水深15m から1 日1.3 万トンを取水している。県の職員は、研究職4 名、庶務1 名の5 名で、他に6 名の非常勤職員が勤務している。
2.施設建設の経過と費用
本研究所は、平成9~11 年度に科学技術庁所管の補助事業(補助率1/2)により総事業費約59 億円で建設された。このうち取水施設は約29 億である。
3.研究所の運営と維持管理
建設後17 年以上が経過し、施設の老朽化が進んでいる。このため、平成27 年度より「取水関連設備機能保全事業」として、年間約2 千万円、5 年計画で設備の修繕を行っている。平成28 年度予算では、研究所の職員費が約5千万円、運営費が6.6 千万円、研究費が1.6 千万円である。運営費のうち2.2 千万円が設備保守管理費、2.9 千万円がポンプ等の電気代である。海洋深層水・表層水は、研究に使用するだけでなく、民間企業に有償で譲渡(分水)している。価格は、深層水は工業分野(水、塩、化粧品など)が400 円/トン、水産分野(クルマエビ養殖、ウミブドウ養殖など)が6 円/トンである。譲渡量の98%以上は水産分野である。表層水は分野にかかわらず6 円/トンである。平成28 年度では、海洋深層水、表層水をそれぞれ約3.5 百万トン、3.4 百万トン取水し、このうち、それぞれ0.5 百万ン、1.1 百万トンを企業に譲渡した。譲渡金額は、それぞれ約6 百万円、7 百万円だった。
沖縄県海洋深層水研究所は、平成12 年に久米島の北東部真謝で開所した。県の農林水産部の管轄で、3.3ha の敷地に取水施設、本館、水産研究施設、農業研究施設がある。施設の延べ床面積は約5000 ㎡である。深層水は、2.3km 沖合の水深612m から1 日1.3 万トンを取水しており、取水量は全国一である。表層水も水深15m から1 日1.3 万トンを取水している。県の職員は、研究職4 名、庶務1 名の5 名で、他に6 名の非常勤職員が勤務している。
2.施設建設の経過と費用
本研究所は、平成9~11 年度に科学技術庁所管の補助事業(補助率1/2)により総事業費約59 億円で建設された。このうち取水施設は約29 億である。
3.研究所の運営と維持管理
建設後17 年以上が経過し、施設の老朽化が進んでいる。このため、平成27 年度より「取水関連設備機能保全事業」として、年間約2 千万円、5 年計画で設備の修繕を行っている。平成28 年度予算では、研究所の職員費が約5千万円、運営費が6.6 千万円、研究費が1.6 千万円である。運営費のうち2.2 千万円が設備保守管理費、2.9 千万円がポンプ等の電気代である。海洋深層水・表層水は、研究に使用するだけでなく、民間企業に有償で譲渡(分水)している。価格は、深層水は工業分野(水、塩、化粧品など)が400 円/トン、水産分野(クルマエビ養殖、ウミブドウ養殖など)が6 円/トンである。譲渡量の98%以上は水産分野である。表層水は分野にかかわらず6 円/トンである。平成28 年度では、海洋深層水、表層水をそれぞれ約3.5 百万トン、3.4 百万トン取水し、このうち、それぞれ0.5 百万ン、1.1 百万トンを企業に譲渡した。譲渡金額は、それぞれ約6 百万円、7 百万円だった。