富山県における海洋深層水の利活用状況について
- 標題
- 富山県における海洋深層水の利活用状況について
- 作者
- 福澤 秀人(富山県深層水協議会事務局・富山県商工労働部商工企画課)
- 文件屬性
- 日本研究
- 知識分類
- 商業行銷
- 點閱數
- 3653
摘要
富山県では、平成7 年に県の水産試験場に深層水利用研究施設が完成し、平成8 年度から非水産分野での利用研究を開始している。当初は商業利用目的での分水は認められていなかったが、平成12 年度には分水が認められ、同時期に県内民間企業などからなる「富山県深層水協議会」が設立された。その後、平成13 年12 月に入善町、平成17年1 月に滑川市の施設でも分水されるようになり、富山湾の深層水の非水産分野での利活用が進んでいった。県では「富山の深層水」の振興のため、①深層水の特性解明、②事業化、商品化へ向けた研究、③さらに産学官連携による研究・商品化支援を行ってきている。また、富山県深層水協議会では、民間会員企業、県、滑川市、入善町の協力を得て、深層水のPR事業を展開してきている。さらに、ブランド確立のため、富山の深層水を使った商品の公認ブランドマークを作成し、消費者から信頼を得る商品づくりを支援している。このような取組みにより、これまで156 の民間企業から500 品目近くの商品が販売されてきたが、全体の売上額は減少傾向が続いており、いかに魅力的な商品を開発できるかが、今後の深層水利活用の拡大のカギになると思われる。今回の特別シンポジウムにて、富山県における海洋深層水の利活用についてディスカッションするにあたり、本県における現状と課題について紹介いたします。